Residency Review | 20221101







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 世界には多数の軍事政権が統治している国々がある。ここミャンマーも例外ではない。

 しかしミャンマーでは、大多数の国民の意に反して統治が行われている。

 2021年2月1日に軍部によるクーデターが発生。各地で抵抗運動が行われているが、子供も含め、多数の死傷者が出ている。AAPPによれば久保田さんを含む12563人(2022・10・4時点)が拘束されていると報じた。これは把握している記録であり実際はかなり多いといわれている。また民主派活動家4人を不当に死刑執行し国際社会も見過ごしてはならない状態になっている。

空港近くの検問

 この写真は筆者がヤンゴン到着後に撮影したものだ。バリケードと数人の警察および軍人が駐在していた。バリケードは逃走防止のためまだらに配置され、ヤンゴンやその他の地域でもいたるところに検問が設置されている状況であった。ライフル銃と多数の弾倉を装備し、ときには軍用車で、市民を威嚇する形で警戒していた。


マンダレーで撮影 四方をパトロールしている


 ヤンゴンでは筆者が滞在した際、8月の後半に向けてヤンゴンでも爆発が増えていた。記録とソーシャルメディアの記録をたどると2日間ペースで爆発や銃撃事件がおきていた。ヤンゴン市内にも様々な民主派グループがおり、散発的に政府に対して抵抗している。


ヤンゴン市庁舎 全体に柵が置かれ四方に待機所がある


 現在、大規模デモは拘束、射殺の危険性が高く、実際に多くの人々が倒れたため、フラッシュモブによる反政府運動(特にZ世代中心)が行われている。また7月後半においては日本人ジャーナリスト久保田徹氏がデモの取材中に拘束された。徹氏以外にも多数のジャーナリスト、および現地人が拘束され国は混迷している。




本記事について

 ミャンマーにおいて長井ジャーナリストが銃弾に倒れた衝撃は私のカメラマンとしての動機の一つになり、この国の取材のきっかけになりました。私はミャンマーに一か月間滞在し、そこで生活する人々を撮影してきました。それらの写真・現地で見たものから、人々を苦しめているものの正体、この地で何がおきているのかを明らかにし、本記事で数回に分けて記していきます。皆様と平和について一緒に考えていきたいです。
 そして久保田さんを含む、不当に拘束された人々の解放を願います。




 





戦場・危険地帯カメラマン
現在、大学生
アメリカホームレス問題・ミャンマークーデターを取材

「Peace Walker」・・・「平和を歩く人」これは私のモットーです。
なぜ戦場・危険地帯で平和なのか疑問に思うでしょう。私にとって平和とは、人々の生活での笑顔・愛情が表れる場面だと考えています。一般に「危険」といわれているような場所でもそこにあるのは、自然であり、動物であり、人です。それぞれの一粒一粒の「平和」を撮ることがカメラマンである私のモットーです。








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